2010年8月7日土曜日

まだまだ完全復調とは言えないけど

うつとは、心の風邪とも言われます。
 だけど、実際心にあたる、判断、思考などは、脳の中の働きが作用している
のだと思っております。

 だから、脳神経を休みなくフル活動させすぎて、疲れてしまっている状態と
一般には言われますし、治療には心身の休養が、まず大事なことだと言われます。

 これは、何も考えずに行動することができないのが人間という生き物だから、
だから、治療に時間がかかるのかもしれません。

 私もそうですが、休養して元気を取り戻すまでに、一つ大きな壁があります。
それは、いつも忙しい中で、急に、何も考えるなと言われても、このままでいいの?
という葛藤があるからです。

 これは、自分独りで解決できるものではなく、周りの理解を得られるまでの壁があります。

 次の壁は、回復したら、どうするか? ある意味社会復帰への壁があります。

 一社会人として復帰するわけですから、ある期間ブランクがあると、それなりに
思考や判断、行動など、一つ一つ取り戻していく訓練が必要なのです。

 ここでは、「以前はすぐにできたのに、、、。」「なんでこんなことが、、、。」というもどかしさ
との葛藤があります。
 当然周りも以前を知っている側から見れば、厳しい見方もされます。

 大きな組織となれば、社会復帰は自分の意志で決めたことだから、健全者と同じ土俵で
パフォーマンスが比較されるのは当然のことですし、それなりの評価を貰うのは
ある意味公平なことと、今冷静になって、自分では理解しております。

 なぜならば、企業というのは、社会復帰訓練の場ではない、それが本質だからです。

 ただ、やはり社会復帰は急にはできない、少しずつ元に戻して進めるというのが必要だ
ということを、自分から組織へ状況を正直に伝えること、組織の中で、それを認めあうこと、
それが一番大事なことだと思います。

 確かに生活がかかっている訳で、焦る自分もありますし、組織として求められるものと
いうものもあり、そのへんの折り合いがつかないケースもよく聞きます。

そこにも、個人と組織の間でのクリアしなければならない壁があります。
 
 元に戻るのに時間がかかるけど、それでも社会復帰したい個人の意志を、組織が尊重するか
ということが重要なのかもしれません。

 それにはパフォーマンスが元の半分ならそれなりの公平な評価でも、個人が、公平なリスクとして受け入れるべきことなのかもしれません。

 ある意味、個人、組織がお互い話合いをして、メリットとリスクで合意できない状況ならば、
無理に元の仕事に、戻るという決断をしないほうがよいかもしれません。

 バブル景気の頃は、別に代わりが幾らでもあるからという、俗にいうブラック組織というものが
ありましたが、まさにそんな組織は長続きしないわけです。

 ちなみに私は、元の開発職というものに戻って一年半ほど、続いています。
確かに、求められている成果と言う意味では、同年代に比べても、元どうりとは言えない状況です。

 でも、それで評価が低くても、自分自身で認めなくてはいけませんし、自分自身の状況、どこまでやれるかを伝えなければなりません。

 そんな中でも任せられる任務がある訳だから、長い目でそれなりの価値はあるのかもしれません。
 
 自分では、大分復帰したつもりですが、なかなか、まだまだ至らない部分があります。
それは、誰もが難しいですが、マネージメントや判断する思考などです。

 いろんなメンバーがいるわけですし、忙しくなると、毎日のように、複数の作業の優先順位を
判断してアクションを求められることもあります。

 こればかりは、なかなかヤマをはるような博打的判断でないかぎり、自信もって即断即決には
できない部分があります。

 私は聖徳太子のように、いっぺんに複数のことを、聞き分けて行動はできません。

 でも、そんなとき一番すべきことは、焦ってパニック状態へ混乱しないように冷静に考えることです。

 それを焦って頭の中で全部やろうとすると、自分でパニック状態に陥るのですから、それを
補う、自分なりの最適な手段を考えなければなりません。

 私の場合は、必ず「ちょっとまって!」と言って、メモを取るようにしています。

また、逆に相手の言うことは、こうゆう事ですか?とメモに書いたことを合わせて、聞き返すように
しています。

 急いでいる相手には、もどかしく思われることもありますが、お互いの勘違いでパニックになること
や、誤った判断への防止にもなります。

 また、自分や相手の発言の中で、事実と推論を分けて、メモをとるようにします。
もちろん、事実程、どんなに素晴らしい推論にも勝るものはないわけです。

 決して定量的な結果だけではありません、そのなかで表現が難しい定性的な事実もあります。

でもそこで急いて、推論だけで結論を出すのは失敗の素。

 一番確実なのは、同じ現場を見てみて、状況について質問しながらメモして把握することです。

 確かに創造スピード競争がパフォーマンスに求められる時代ではあります。

でも、上手にスピードアップできるのには、それなりの理由として、地に足がついた
作戦と根拠があるわけです。

 急いては事を仕損じる。急がば廻れ。失敗は成功の素。
古くから、偉人たちが残した教訓や明言が、今だに語られるのは何故か?

 それは、建物を立てる際に例えれば、基礎を支える地面を固めることをしないで、家屋を
立てれば、不安定なものになってしまいます。

 遠くの目的地に行くにも、最終地点という大きな目標位置と、途中経過の目標とする
経由地を決めていきますね。途中で間違ったら、慌てず
どこまで正しい地点かを振り返ればいいのです。

 その中で、途中でどう失敗したのか、それを克服するにはって、考えて記録して、後で
もう一度生かせるようにすればよいのです。

 地味なことですが、基本がなければ、根拠ある逆転の発想は生まれない。
決して、手堅いとか挑戦しないという消極的な考えではありません。

何かを挑戦してには、それなりの作戦や備えを、一つ一つ積み上げて、見直していくこと
それを繰り返しやっていくことで、新たな発想が生まれるのかもしれません。 

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