2009年9月1日火曜日

経験者としてうつの怖さ、改めて理解を求める

 日本には、戦時中の大和魂と言う、気合で何でもできるという精神論が
未だにまかり通っているのでしょうか。 

 今になって感じることは、どうも、未だに「やる気」=「気合」=「皆に従え」の考えが正論と信じられている方々が多すぎるように思えます。

 はっきり言いますが、職業でプロ意識を持った人は、「やる気」があるのは最低の必須条件。
その中で、いかにして冷静に物事を考えて、準備して、適材適所の行動を遂行できるかが、その人の付加価値の高低です。

 大きな組織となれば、いかにして組織メンバーと目標を意思合わせして、適材適所を考えた作戦と、前向きな行いを遂行できるかです。
 はじめからやる気が無い人はいなく、やる気を失うのはきちんとした理由があるからです。
それを「みんな気合を入れろ!」と、押し付けがましく言うのは、大きな過ちです。

 また、「気合」の精神論で解決できることは、短期間での一発勝負の博打だけです。

 自転車で例えるならば、常に足でこがないと、車輪は前に進みませんし、決して長続きはしません。
 長く継続して前に進むには、こぐ人間の栄養補給をする、体力をつける、自転車のメンテナンスをきちんとやる等の準備が必要なのです。

 私の経験から言いますと、この間違った「気合で解決」を長続きさせた結果、原因不明の心身の不調に陥ったわけです。冷静に考えれば、20歳台の体力でカバーできたことは、現在の年齢では通用しないのは当然です。

 幸い私は、こうして今日も、こんな投稿ができる状況になっていますが、不幸にも思いつめて、身を投じてしまう方も多くいます。
 精神疾患の経験が無い人は、「そんな自分はまさか、ありえない。」と思うかもしれませんが、
いざ実際に経験してみると、負の連鎖で、後ろ向きなことしか、頭の中に浮かばなくなります。

妄想が妄想を呼ぶといった悪循環におちいる状況の怖さを感じます。

「もし、ここで誰かが声を掛けてくれなかったら?」と思います。

私が、特に政府や、厚労省に働きかけたいことは、現在の労働環境における精神疾患の問題について、実態を真摯に受け止め、対策を形だけではなく、経営者への教育や、労働者や、産業医からのフィードバック、産業医の正しい指導が正しく行われているかを、PDCAサイクルをまわす形で実行していただきたいことです。
 間違っても、産業医は、医者の小遣い稼ぎや、天下りのためであってはいけない。経営者や、人事担当者の言いなりではなく、医師として事実をきちんと報告する義務を負う。そのために本来ならばきちんとした資格や研修などが必要と思います。
 残念ながら、私がいる環境では、まだ首をかしげる事態になっております。

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