2009年8月4日火曜日

弱い犬ほどよく吠える

昨日、NHKのクローズアップ現代という番組を拝見しました。

 最近、大企業では、社会的責任という目的の一つの手段として、内部統制機能に、費用と時間と人材をかけることが主流になっています。
 これは、エンロン等 アメリカの主要企業が不正を行ってきたことを、企業内で逐次是正できなかったために、不正の内部告発という形で、社会的信用を失ってしまった事例に事を発します。

 但し、アメリカのやり方をそのまま、日本企業に導入しようとすると、リスク回避のためのルールを
作りすぎて、何をするにも杓子定規で、個人の許される権限が皆無になり、自発的創造性が生まれない。
 また、こんなルールを作ることや運用することに、多大なコストを掛けなければならず、不況下においては、さらに企業活動を切迫する事態となっている。
といったことが問題になっております。

 さらに、最悪は、リスク回避の手段として、起こった問題をもみ消すと言ったことになり、本来の目的からすると、本末転倒になる事態もありえます。

 昔、学生時代を思い出すと、学校の校則が厳しいところ、自由な雰囲気なところはいろいろ話題になりました。
 よく言われるのは、生徒の自主性と、教える側のバランスがうまくとれている学校は、本質から逸脱したような規則を考えたりしていないし、そんなことをしなくても、自分たちで良くする様に考えて上手くいっていることです。

 大人になっても、高給取りになっても、自分の肩書きの優位差をたてに、自分の考え通りに一辺倒に押し付け、それ以外には敵意を持つが如く振舞う人は結構います。
 自分だけが都合のよいように、規則を作ることが目的になっている人もいるのではないでしょうか?
 
 かつての独裁者もそうですが、自分の作った規則をすべて是とし、良い報告だけに耳を傾ける者は、いずれ遠からず組織を崩壊する方向にしか働きません。
 
 これは自分に反論するものを恐れ、規則を作って排除することでリスク回避する訳ですが、
問題の本質を全く考えて、対応していないからです。
 いわば、対策の対策を一生懸命つくって、最後は自分のまわりに防御壁を積み重ね、あげくに外に出ることができなくなってしまう愚かなことと、同類であります。

 強いボス犬は、自分の強さと弱点も公開し、仲間の信頼を得ることに尽力するが、
弱い犬は、直ぐに相手を敵視して、威嚇することに、尽力するといったことではないですか、

本当の意味で強い犬が、日本のリーダーや、経営者になってほしいし、どうも最近は弱い犬が
強がってリーダーになっているような気がします。

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