2009年4月17日金曜日

科学の面白さ、それは予期せぬことの発見

今晩は、新緑があちこちにあり、すっかり春らしくなりました。

私は、某企業でエンジニアをしています。所謂「理系人間」の部類でしょう。

さて、世の中では、理系離れとか学力低下など言われておりますが
本当にそうでしょうか?

 私は、数学はそこそこでしたが、必ずしも理科が得意であった訳では
ありません。 また、数学でも幾何学的な立体やベクトル等は不得意でした。

 でも、最近、改めて科学の面白さを再認識しております。
それは、宇宙ステーション「きぼう」や、小惑星のサンプルリターンを
目指す「はやぶさ」プロジェクト。月から地球をハイビジョン撮影に成功した「かぐや」の実績等です。
 これらは、子供のころは夢のような話でしたし、今も実験をして、何が起こるかわからないという、予期せぬ期待を持たせてくれます。 

 私は、かつて学生時代に、ISAS(現JAXA宇宙科学研究本部)の研究室に
お世話になったことがありました。
 毎年恒例の夏休みの一般公開のことを思い出します。

当時学生だった私は、お客様への説明員に借り出されました。
 当初は「マニアックな感じ」という主観が先行してましたが、

いざ蓋を開けてみると小学生から大人まで、幅広い年齢層の方が、
目を輝かせて大勢やってくるのです。
 
 とにかく興味深々で、いろんな質問を投げかけてこられるのです。
小学生から、お年寄りまで、科学のはなしをわかりやすく、面白く、臨機応変に
説明することの難しさを感じ、説明員のほうが勉強不足であたふたしました。
 

 でも、このことが、いろいろ役に立っていたと思っています。

 私の同級生も、同じように思ったようでして、

次の年は、学生達で集まって、少ないながら予算を集めて、
町田の東急ハンズで材料を集め、創意工夫を凝らした展示をやってみました。

先生方も、もともと工作等好きでしたから、いろいろ手伝っていただきました。
 
 FMのトランスミッター回路キットを工作し、人工衛星モックアップにつけて
音楽を発信し、指令室の代わりのものとして、離れたところにラジオ受信機を置いて、
人工衛星と通信をしているような如くのものを、展示してみました。

 その頃、広報の的川先生が、ペットボトルを加工した水ロケットを企画しました。
隣に見える実物大のロケットの大きさからすると、こんなちっぽけなものが予想外の
飛ぶことで、親子も釘付けでした。

 水を勢い良く噴射することでの、作用-反作用の法則で、ボトルロケットが飛ぶわけですが、
 先生は実に丁寧で完結に子供に説明されておりました。

 また、うまく飛ばなかった子にも、適切にアドバイスを送られていました。
さすがに、人におもしろく説明することは、数段も格上でした。

 就職して転勤になってから、しばらくご無沙汰しておりましたが、
昨年久々に、一般公開を見に行きましたところ、年々観覧者が増えており、
展示も年々創意工夫を凝らして、より楽しいものに進化していました。


 親子で興味深々に目を輝かせている姿を見ると、「まだまだ科学の面白さは捨てたものではないぞ!」と感じております。

 私も、エンジニアのはしくれとして、特に若手の人に対して、
まず科学や、技術の面白さを、相手の目線に合わせて伝えてみようと、
心がけていますし、いろいろ実践して見るようになりました。

 今の若者はクールで、と言いますが、とんでもない!
一度興味を持ってもらったら、ものすごく熱く、貪欲さを出してくれますよ。

 最近は、私のほうが、逆に教えられていることが多い位ですよ。
このような気持ちや心がけを、大切にしていきたいと思います。


 将来、米村でんじろうさんのようなことができればいいかな?

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