2009年4月21日火曜日

ああ 野村監督裏話(その1)

今晩は、MLBシアトルマリナーズ、イチロー選手が
張本勲さんのもつ、日本人最高安打数をとうとう更新しました。
すばらしい偉業です。これからも期待しております。

 その張本さんですが、最近はTBSテレビ「サンデーモーニング」に出演し
厳つい顔で、不甲斐ない事に「喝だ!」と言うことでも有名です。

 張本さん本人が、イチロー選手の記録達成の瞬間を、現地で観戦されていたと
言うのですから、見かけによらず人間味のある人ですね。

 私は、野村克也監督の著書を好んで読んでおります。とにかく面白いのです。
かつては、私と同じ歳くらいで、監督兼選手をされていた青年監督でしたが、
いろいろと面白い話がありました。

 野村さんが、捕手のポジションにいるときに、打者へのささやき戦術というのが
有名ですね。打者の集中を乱すことが狙いなのです。


 ささやき戦術に対して、狙い球を集中できずに怒り出す選手もいたり、
耳栓をした選手もいたそうです。
 もちろん、建て前は、試合の妨害のためではなく、味方の投手に話しかけているんだということだそうです。
 
 試合前に、投手と作戦を練って「俺の言うことは無視して、サインを信じろ!」というようにしていたこともあり、
「次は内角ストレートかな?」とぼそっとしゃべって、ど真ん中にカーブを投げて、打者を見事に混乱させたそうです。

そんな野村さんですが、長嶋茂雄、王貞治、張本勲の三人に関しては、ささやき戦術が通用しなかったそうです。
その内訳は、三者三様です。

・長嶋さんは、自分の世界に入っている人なので、ささやいても頓珍漢な答えを返し、全く気にならずに打たれた。

・王さんは、ささやきは聞いてくれるが、集中力の切り替えが速い為、かく乱が通用しなかった。

・張本さんは、バッターボックスに立つときの位置を、バットの長さで正確に位置決めされている人であったため、ささやき始めると、わざと打席を外すことで、ささやきが遅延行為になるようにさせて、自分のペースをつかんでいたそうです。

 当時、同じパリーグで対戦することが多い張本さんには、いくら工夫をしても「まるでテニスのラケットの如く、うまく打ち返される」と、天才相手に歯が立たないといった
感じでした。
 野村さんは、相手の無意識な癖などを見分けることで、才能を発揮された方ですが、後に解説者として一緒になったときに、張本さんが野村さんの癖を読んでいたことがわかったそうです。
 これには、野村さんが現在も完璧を追及し続けるようになった、大きな転機
だったそうです。

 かつての青年監督から、現在は最年長監督として、この人ほど努力や発想の転換を
発揮される方も、なかなかいないのではないでしょうか?

 また、南海(ミナミ)の雰囲気でしょうか?、オチもうまく使うところがいいですね。

ノムさん曰く、プロ野球で首になったら、地元の高校野球チームの監督をやってみたい
夢を、今でも持っているそうです。

 私は、そんな野村さんのファンですし、心から応援しております。

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